子供の仕上げ磨き

こんにちは。歯科衛生士の水野です。

今回は、子供の仕上げ磨きについてお話させていただきますね。

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患者さんとの会話の中で、『子供の仕上げ磨き』についての質問を多くいただきます。

・毎日やっているけど、ちゃんと出来ているか分からない

・⼦供の気分で、⼤⼈しくやらせてくれないことがある

・奥⻭が磨きづらい

・嫌がって⼝を開けてくれない

・いつまで仕上げ磨きしてあげれば良いの?

などなど

お⼦さんの性格や⻭並び、⻭垢や⻭⽯の着きやすさなどの特徴は⼗⼈⼗⾊。

それぞれのお⼦さんに合った磨き⽅を実践する必要があります。

まず、仕上げ磨きの⽬的は1つではないことをご存知ですか?

もちろん「⻭垢などの汚れを落とし、⾍⻭にならないように予防する!」が最⼤の⽬的なのですが、他にも次のような⽬的があるんです。

・お⼝やお⼝の中に触れることに慣れさせる 

・⻭磨きすることを習慣化させる 

・毎⽇仕上げ磨きを⾏うことで、大人が子供の口の中の変化を把握する 

お⼝の成⻑を知るためには、実際に⼝の中を⾒る必要があるのです。

乳⻭と⽣えてきたばかりの永久⻭は、完成した永久⻭に⽐べ弱いので、⾍⻭になりやすく、⾍⻭の進⾏が早い傾向があります。

⾍⻭を防ぐためにも⼩さい頃からの⻭磨きが重要なのです。

では、まだ⼿先が不器⽤なお⼦さんに⾃分磨きのみを⾏わせるとどうなってしまうでしょうか?

・磨いているようで、⻭ブラシを噛んでいるだけ

・磨き残しが多く、⻭が着⾊している、⼝臭がする

・本⼈が気づかないうちに⾍⻭ができた。気づいた時には神経を抜かなければいけない状態になっていた。

・他⼈が⾃分の⼝に触れるのが嫌いになってしまい、仕上げ磨きや⻭医者に⾏くことが怖い、嫌い。

などの状態を招きかねません。

仕上げ磨きの際は⻭だけでなく⻭ぐきなどもよく観察してみて、何か心配があれば、⼩さなことでもぜひご相談ください。

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⭐︎仕上げ磨きのポイント⭐︎

 仕上げ磨きをするときの体勢

基本的には寝かせ磨きです。子供を寝かせることで上の歯も奥まで見やすくなり、磨き残しを防ぐことができます。また、子供の姿勢が安定するため、歯ブラシの喉つき事故を防ぐことができます。

 虫歯になりやすい要注意の歯

比較的 虫歯の発生しやすい場所は①上の前歯、②上下両側の奥歯 です。

前歯は内側が磨きづらいため特に注意が必要です。歯ブラシの持ち方や、磨くときの歯ブラシの角度を工夫して磨いてあげることが大切です。

 歯ブラシの当て方

前歯と奥歯は形が大きく異なるため磨き方を工夫することが大切です。

歯の先端や噛む面だけでなく、歯の横の面も磨いてあげてください。

横の面を磨く際、小さなお口にしてもらうことで、ほっぺたを十分に引っ張ることができ、奥の歯まで歯ブラシが簡単に届くようになります。

④はじめのうちは1日1回

最初は歯磨きを嫌がる子が多いです。1日1回、できるだけ同じ時間に歯磨きをする習慣をつけましょう。しかし機嫌や体調が悪い時、疲れている時は無理をさせないようにしてください。

嫌がることなく歯磨きができるようになってきたら1日2回を目標にして、自分磨きを始めてみても良い頃です。

自分磨き+仕上げ磨きを行い、12歳頃には仕上げ磨き無しでも1人でキレイに磨けるようになると良いですね♪