CAMBRA受講前の予習編PART9『う蝕の防御因子:抗菌剤』

こんにちは♫ 仙台市太白区大野田にある『とみざわ駅前歯科』サポーターの西田でっす✌️

🎃HAPPY HALLOWEEN🎃な10月ですね♫

 

新しい日常にも慣れてきた今、改めて感染対策をしっかり行い、気温の下がる秋冬も免疫を下げずに乗り切りたいですね。

 

コロナウイルス感染拡大以前から、元々歯科の現場では「感染予防」に対する意識が高く、対策やマスク着用、手洗いの習慣などは日常のものでした。だからこそ、ハイリスクな現場なのに、クラスターの話題が出てこないのは、その意識の違いかと感じます。

免疫を高めるためにも、口腔内の細菌除去をしっかり行い、健康を保っていく歯科受診は大切なものであり、あらためて自分たちのやっている仕事の意義を強く感じる機会となっています。

 

 

さてさて勝手にシリーズでお伝えしている『CAMBRA 』についてです♫

CAMBRAとは、CAries Management By Risk Assessment :リスク評価に基づくう蝕管理のことで、

アメリカで主流となっている考え方です。

 

う蝕(虫歯)の防御因子について

 

『防御因子』・・・単純に定義すると、患者が病気に向かうよりも、健康に向かうことにかかわる因子のこと。たとえば、健康的な食事や運動は心疾患に対しての防御因子を利用した食事療法や運動療法がすでに利用されています。歯科においても、防御因子を利用した療法は多数存在し、将来的な口腔環境のアンバランス予防にもつながります。

 

pHの中和

フッ化物

キシリトール

抗菌剤

 

これらの防御因子について、詳細にお伝えしていきます^_^

前回のpHの中和 フッ化物 キシリトール

に続いて、今回は

 

抗菌剤

 

についてです!!

 

はて❓歯科で抗菌剤 ⁉️

そんなこと聞いたことない!という方もいらっしゃるかもしれませんが、虫歯(う蝕)も歯周病も細菌が原因であるバイオフィルム感染症なんです。

ですから、菌に対抗することが重要であることは言うまでもありません。

 

『バイオフィルム』とは・・・細菌同士が結びつき、長く存在するほど構造がより強固となり様々な物質が内部に浸透することを許さない生存能力の高い細菌群。

 

 

このバイオフィルムを死滅または除去する方法は?

 

⑴約240℃以上の熱を加える → 歯も破壊することになるので不可能ですね^^;

⑵バイオフィルムを機械的に完全に除去する → 現実的に「完全」は不可能^^;(でも、少なくすることは重要です!)

⑶バイオフィルム内に浸透する力のある非常に強力な酸化剤を用いる

 

すなわち、次亜塩素酸ナトリウムのようなバイオフィルム内に浸透する力をもつ広域スペクトルの酸化抗菌剤の使用が治療のひとつとして大切なのです!

 

抗菌剤では、多くの種類の薬剤が歯科の中では使用されてきました。

エタノール・クロルヘキシジン・ポビドンヨードなど

 

エタノールは効果的だが口腔ガンとの関連性が報告されています。

スタンダードなものはグルコン酸クロルヘキシジン洗口液ですが、ミュータンス菌には有効だがラクトバチルス菌にはほとんどこうが無い、という報告があります。

アメリカでは、ポビドンヨードも限定的ですがう蝕の抗菌剤として使用されていますがヨードアレルギーなどに注意が必要です。

 

そこで、もっとも適した強い抗菌剤である『次亜塩素酸ナトリウム洗口液』

に注目が集まっています˚✧₊

 

長くなってしまったので・・・次回の更新で『次亜塩素酸ナトリウム』についてくわしくお伝えいたします♫