虫歯なのに削らない?!

こんにちは!
受付の小野です。

歯医者で虫歯が見つかったのに、
先生に「経過観察していきましょう!」と言われ「えっ?治療しなくて大丈夫なの?!」と思った経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は虫歯の経過観察についてお伝えしたいと思います。

虫歯で歯を削った経験のある方は多いと思いますが、実は虫歯になったからといって必ずしもしも削って治療をしなければいけないわけではありません。
症状のない小さい虫歯や進行する可能性が低い虫歯は、お口の中を虫歯が進行しにくい状態に保ち、定期的にしっかりと経過をみていくことができれば削らないほうが良い場合もあるのです。

■なぜ経過観察するの?治さなくて大丈夫?
日本の歯科医療では、長年にわたって「治療中心」「早期発見・早期治療」のスタイルがとられ、悪いところを見つけて早く治すことが歯医者の仕事とされていました。
「早期発見」は重要です。しかしながら早く治すことが必ずしも歯にとって良いとは限りません。
歯を削ってプラスチックや金属の材料で歯を補うと、詰め物が取れる、劣化する、詰め物の下に虫歯ができやすくなる(2次虫歯)などの問題が起こりやすくなり何度も治療のやり直しが必要になってしまうことがあります。その度にどんどん歯が削られていくのです。
初期の小さい虫歯であれば、すぐに削ってしまうのではなくクリーニングで虫歯の原因となる汚れを落とし、歯の表面を強化するフッ素を塗布するなどの定期メンテナンスで虫歯の進行を食い止められる可能性があります。

■まずは虫歯の状態を正しく判断!
経過観察をするにあたって、まずは虫歯の状態を正しく判断する必要があります。
虫歯の深さは表面の見た目だけではわかりません。一見小さな穴でも、中で大きく広がってしまっていることもあるからです。そのため歯の内部まで確認するためにレントゲン写真を撮影します。また、レーザーを当てて虫歯の深さを測定する機械もあります。

■初期の虫歯にはフッ素塗布!
フッ素には「再石灰化促進」作用があり歯を溶けにくく、また歯の質を強くしてくれる効果があります。定期的に歯科医院で高濃度のフッ素を塗布することで虫歯の進行を予防します。
また、毎日の歯磨きにもフッ素を取り入れるとさらに効果的です。フッ素配合の歯磨き粉やフッ素ジェル、フッ素洗口液などが販売されています。セルフケアで使うフッ素の濃度は1000〜1500ppmが目安となります。(6歳未満のお子さんは1000ppm以下)

■定期検診で虫歯が進行していないかチェック!
初期の虫歯でも、半年ほどで進行してしまう場合があります。虫歯の経過観察には、3〜6ヶ月ごとには定期検診を受けることが必要不可欠です。

■虫歯を進行させない口内環境に!

虫歯の原因は「虫歯菌」と「糖」です。
この双方、もしくは一方でも減らすことができれば確実に少しでも虫歯のリスクを下げることができます。
「虫歯菌」を減らすためには、毎日丁寧にブラッシングをし、歯と歯の間の汚れにはデンタルフロスや歯間ブラシなども使用して磨き残しの少ない状態にしましょう。ただしセルフケアだけではすべての汚れが落としきれないため、歯科医院での定期的なクリーニングも必要です。
また、キシリトールを継続して摂取することで虫歯菌を減らす効果があります。

同時に、飲食習慣も見直してみましょう。
「糖」は虫歯菌の栄養源です。糖を摂取する量や頻度が高いと虫歯のリスクが高くなります。
糖は甘いものだけでなくご飯やパン、麺類などの炭水化物にも含まれています。
なるべく間食をしない、水分補給は糖を含まない水かお茶にするなどの工夫で虫歯リスクを減らしましょう。

■予防中心の歯科医院を選ぶ!
近年では日本でも「予防中心」で歯の定期健診やクリーニングを行う歯科医院が増えています。
「定期検診を行なっている」「国家資格をもつ歯科衛生士が複数名いる」などが予防中心の歯科医院を見つけるポイントです。

当院も、予防中心の歯科医院です。
患者さんがご自身の健康のために安心して通っていただける歯科医院を目指しています。
お口のことでお悩みの方はぜひご相談ください(*^o^*)