虫歯・歯周病以外の歯科疾患⑦

こんにちは!

仙台市太白区大野田とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

新型コロナウイルスの流行により、当院ではこれまで以上に院内感染対策に取り組んでいます。

器具、機材の患者さん一人ひとり毎の滅菌、エプロン、器具トレーの使い捨て製品の採用はもちろんこれまでに行っていました。
さらには医院内での次亜塩素酸の噴霧はインフルエンザ対策として当初より行っていたものです。

それに加え、医院に入る際にはアルコールにての手指の消毒を患者さんにお願いしています。
体調不良、発熱が疑われる場合には申し出ることをお願いしておりますので、ご協力お願いします。

さて、今回の歯の豆知識ですが、前回に引き続き「むし歯・歯周病以外の歯科疾患」というテーマで説明させていただきます。
いわゆる歯科疾患の中でも、虫歯、歯周病以外の稀なものを説明していきます。

6) 口唇口蓋裂

前回は、原因、症状について説明させていただきました。

今回のその治療の方法になります。

出産直後から成人するまでの長期間にわたる、一連の治療が必要となります。
それには口腔外科、矯正歯科、小児歯科、形成外科、耳鼻咽喉科、小児科、言語治療科、一般歯科などによる総合治療が必要です。

口蓋裂児ではミルクを上手に飲んだり、顎の正常な発育を促すためのホッツ床という装具(プレート)を生後可及的早期に作製し口腔に装着します。
口唇裂を閉鎖する形成手術の時期は、抵抗力のできる生後3~6か月、体重5kg以上が目安とされています。
一方、口蓋裂では言葉を覚え始める1歳半から2歳ごろに口蓋形成術(こうがいけいせいじゅつ)を行なうのが理想的です。
手術後は正しい発音ができるように言語治療を行ないます。
手術後も鼻咽腔の閉鎖が不十分な場合は、発音が鼻声となります。このような場合には、スピーチエイドとよぶ補助器具を装着することもあります。
口唇裂、顎裂、口蓋裂の患者は、もともと上顎の発育が不十分なうえに、形成術による術後の瘢痕(はんこん)のため、さらに発育がわるくなっているのがふつうです。このため、上顎の成長が極端にわるく、下顎の前歯が上顎の前歯より前に位置する反対咬合(はんたいこうごう)が必発します。
また、歯胚(歯の基となる部分)が欠如し、歯が生えてこなかったり、歯並びや噛み合わせもわるいことが多く、矯正歯科治療が必要となります。

現在では治療の方法が確立されていますし、技術の進歩により手術跡も目立たないことがほとんどです。