小児歯科とは③

こんにちは!
仙台市太白区大野田とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

 

現在、僕は東北大学歯学部の小児歯科の先生のセミナーを受講しています。
新型コロナの対策のため対面式ではなくオンラインです。
ここ最近、オンラインセミナーが増え、逆に今までよりも受けやすくなった気がします。

小児歯科についての知識、技術は大学時代に学んではいます。
ただ、たくさんのトピックスを学び、驚くようなことが多いです。
自分が講義を受けて勉強した学生時代だったのはかれこれ20年近く前の話です。
その間に考え方、治療の方法も変化しますし、今までなかったような疾患も出てきます。

 

オンラインでセミナーを受けて感じたこと、小児歯科とは非常に奥が深い分野です。
小児は決して大人を小さくした存在ではないのです。

 

今回も学んだトピックスを説明させていただきます。

 

③粘膜疾患

代表的なものはいわゆる口内炎、経験したことのある方も多いのではないでしょうか?
口内炎にはアフタ性とカタル性の2種類あります。

口腔粘膜にびらん、潰瘍をつくり接触痛を起こします。
大人でも痛みを伴うので、小児であれば食欲不振等から気がつくこともあります。

原因としては体力、免疫の低下、ストレスがあります。
また、ビタミンB群の不足、特にビタミンB2、B6の不足が関係すると言われています。
もちろんこれらは、症状が出てから摂取しても効果はありません。
どちらかといえば予防的な意味合いです。
サプリメントなども手に入れやすいので、出やすい方は使ってもらうのもいいかもしれません。
お口の中の乾燥にも気をつけましょう。

治療としては通常の成人であればステロイド軟膏の塗布、処方を行うことが多いです。
しかし小児の場合は過剰に適用するリスクを考慮し、医院内での塗布に留めることが殆どになります。

また、通常の口内炎ではなくヘルペス性口内炎といわれるものもあります。
いわゆるヘルペスが出て、唇が痛い・・・というやつです。

ウイルス感染が原因で引き起こされます。
成人であればほぼ100%の方が感染の既往があると言われています。

歯科ではとくにできる治療はなく、経過を見ることが多いです。
ただ2週間以上続くような場合は小児科で抗ウイルス薬の処方してもらうことになります。

ごくまれに髄膜炎脳症になることもあリますので、しっかり治癒したか経過を確認する必要があります。

また、夏の時期には手足口病、ヘルパンギーナ、アデノウイルスの流行がありますが、症状が口腔内に出た場合は歯科でみかけることもあります。