歯周炎

こんにちは!仙台市太白区大野田、とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

 

今回の歯の豆知識、前回の『歯肉炎』に続きまして、『歯周炎』について説明させていただきます。
伝えたい情報が多く、このシリーズは長期に渡るかもしれません。

 

歯周病は『歯肉炎』と『歯周炎』に大きく分けられます。似たような言葉ですね。
『歯肉炎』は若年者に多く見られ、完治が可能な病気です。

 

それに対し、『歯周炎』はどちらかと言えば年齢が高くなると起こりやすくなります。
実は完治も難しい病気と言えます。
病気のメカニズムも非常に複雑ですので、少しでもわかりやすい言葉で説明していきます。

 

歯周炎は歯肉炎と違い、歯肉だけでなく、他の歯周組織にも炎症が起こり、組織の破壊をともなうものになります。
組織の破壊?ちょっと怖い言葉ですね。

わかりやすく言いますと、「歯を支える顎の骨が溶けてしまう」ということです。

それが進行することで最終的には歯が抜けてしまう病気なのです。
ただ、気がついたら歯が抜けて無くなっていた!ということは実際には少ないです。
歯のグラつきが大きくなると、揺さぶられる痛みで噛めなくなり、歯科医院を受診される方がほとんどです。
そして、残念ながらその時点ではすでに手遅れになっていることが多いのです・・・

 

歯周炎の症状としては・・・
歯ぐきの腫れ、出血、場合によっては膿がでたり、それに伴う口臭が気になるようになったり。
歯の揺れ、グラつき、そして冷たいものがしみやすくなることもあります。
見た目でも歯ぐきが痩せて歯が長く見えるようになったり、歯と歯の間に隙間が出来てきたり等が挙げられます。

 

原因としては主原因は歯垢(プラーク)です。
そしてお口の中の歯周病の細菌があって初めて起こるものです。
かみ合わせの状況、強さもあげられます。
全身の状態(抵抗力、免疫力、持病)も原因になります。
唾液が少なくなったり、鼻がつまって口で呼吸をしてお口の中が乾きやすい状況も挙げられます。
遺伝的な部分も原因になることが明らかになっています。

 

非常に多くの原因で起こる病気ということが分かっていただけましたでしょうか?

 

ですので、治療においても一つ一つの原因に対してアプローチしていかなければなりません。
ある程度進行した歯周炎であれば治療は回数もかかりますし、長期間になることも多いです。
慢性疾患である以上、一旦症状が落ち着いてからも定期的なメインテナンスも不可欠であります。

 

具体的な治療に関しまして、次回説明させていただきます。