抜歯が難しい?①

こんにちは!仙台市太白区大野田、とみざわ駅前歯科院長の相澤です。

 

さて今回の歯の豆知識、『難しい抜歯』について説明させてもらいます。

 

残念ながら抜歯が必要な状況になってしまった場合、せめて処置は簡単に終わらせたいと思うのは、患者さんも私達歯科医院側でも同じだと思います。
でも実際に抜歯を行うにあたって困難になってしまう状況があります。
どのような場合か、代表的なものを挙げていきます。

 

①炎症が強い場合(腫れている)

炎症が強いと処置する部位が酸性に傾きます。
麻酔の成分はアルカリ性です。
となると麻酔が中和されやすくなり、成分的に麻酔が効きにくい状況となり、抜歯を困難にします。
また、炎症が強いのに無理に抜歯を行うと、終わったあとの腫れが大きくなりやすいのです。
ですので、腫れがあるような場合は、しっかり消毒、抗生剤などで炎症を抑えてからの抜歯をおすすめしています。

 

②歯が歯茎、顎の中に埋まっている場合。横向きになっている場合。

親知らずなどで多いケースです。
歯茎を切ったり、顎の骨を削ったりして、歯を見える、操作できる状況にしなければならないです。
結果、傷が大きくなりやすい傾向にあります。
時間もかかります。
横向きに生えているような場合では歯を割ったりしないと抜けてこないことが多いです。

 

③歯の根っこが顎の骨と癒着してしまっている場合(くっついて同化してしまっている)

何らかの原因で歯の根っこが骨に癒着していると、いくら歯を緩めようと器具を使って操作しても全くぐらついてくれないことがあります。
そうなると削って取りきらないといけなくなり、時間もかかり大変です。
ただ、完全に同化してしまっている部分は残しても問題にはなりにくく、無理に取りきらないこともあります。

 

④顎関節症などで口の開く大きさが小さくなってしまっている場合

これは抜歯に限らず歯科治療全般にも当てはまります。
お口の開く大きさが小さいと、処置のための操作がスムーズにいかず、結果抜歯が難しくなります。
親知らずなどを抜きたくても、抜歯が困難だと判断されれば、まずは顎関節の治療を行い、お口の開く大きさ(開口量)を確保できてから行いましょうとなる場合もあります。

ちなみに開口量(お口を開けたときの上の前歯と下の前歯の距離)ですが、顎に問題がない場合、日本人の平均は40ミリ前後と言われています。
参考にしてください・

 

 

他にも抜歯が難しいケースという場合があります。
次回に続きます。