妊娠中の歯の治療について②

こんにちは!
仙台市太白区大野田、とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

お盆も終わり、そろそろ秋の足音が聞こえてきそうですね。(まだまだ暑いですが・・)
この時期になると、僕は新米が楽しみで楽しみでしょうがありません。
母親の実家が加美町で米農家でしたので、新米を精米したてて食べた記憶が鮮明なのです。

さて、今回の『歯の豆知識』、前回に続きまして妊娠中の歯の治療について説明させていただきます。

④歯周治療

いわゆる歯の表面の歯垢、歯石を除去することです。
歯肉に炎症がある場合に必要になります。

妊娠中はホルモンのバランスが変化し、口腔内の状態が悪くなりやすいです。
具体的には女性ホルモンの働きが活発になると女性ホルモンを好む歯周病菌が増え、歯周病を悪化させるというものです。
妊娠性の歯肉炎と呼ばれます。

また、妊娠初期の悪阻などの影響で、なかなか十分なブラッシングが行えなくなる方も多いと思います。
それにより、虫歯、歯周病を進行させてしまいます。
妊娠中に虫歯が出来てしまったという方、非常に多いです。

実は進行した歯周病のある方の場合、早産・低体重児の出産を惹起しやすいということが言われています。
歯周病が進行するとサイトカインとう物質が分泌されますが、このサイトカインがプロスタグランジンという物質の分泌を促進します。
プロスタグランジンは子宮の収縮につながりますので、結果早産を引き起こします。

ですので、体調などに無理がなければ歯周治療は積極的に行います。

⑤その他
妊娠中はオフィスホワイトニング、ホームホワイトニングともに行いません。
というのもあくまで治療目的ではないので、妊娠中においては不要不急と扱われます。
薬剤など催奇性が認められるものを用いているわけではありませんが、全くのリスクがないわけではありません。
妊娠中の治療というのはあくまで、治療のメリットが妊娠中に行うリスクを上回る場合にのみ行うという大原則があります。

前回、今回と妊娠中の歯科治療を説明させていただきました。
僕自身は男性ですので、妊娠の経験があるわけではありません。
2人の娘がいますので、妻の妊娠、出産を見てきました。

治療に通える期間は意外と短く、あっという間に感じると思います。
また、出産後は新生児の子育てが始まるので、とても忙しく歯科治療どころではなくなることも見てわかっているつもりです。

当院では保育士がお子さんを預かる託児を行っています。
出産後、少し落ち着いてお口の中のことで気になることが出てきたら、ぜひご連絡下さい。