歯科治療と全身疾患③

こんにちは!
仙台市太白区大野田とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

 

歯の豆知識ですが、今回も「歯科治療と全身疾患」について説明させていただきます。

 

④脳梗塞

脳梗塞とは「脳血管障害」の一つで、脳の血管が細くなり、血管に血の塊が詰まったりして、脳に酸素や栄養が送られなくなるために、脳の細胞が死んでしまう状態を指します。
高血圧症、不整脈、糖尿病、高脂血症、大量の飲酒、喫煙、運動不足、肥満などが危険因子とされています。
再発予防のために主に抗血小板薬が使われ、抗凝固薬を併用される方もいます。

 

お伝えしたいこととして、

出血傾向があります。
服用している薬により、血が止まりにくくなります。
そのため、抜歯が困難になることがあります。
以前はそのような方の場合、抜歯前に服用している薬を休薬してもらうことがありました。
ただ、血栓などが生じるリスクが高まりますので、安易に休薬することはありません。
しっかり局所止血処置(圧迫、縫合など)を行うことで、30分以内に止血されることがほとんどです。
(まれに、24時間後に再び出血することもあるそうです)

 

また、治療でも用いる局所麻酔薬に含まれる血管収縮薬によって脳梗塞が誘発されることがあります。

 

また、脳梗塞の後遺症でむせやすくなる方も多いです。
治療ではお口の中でお水を使うことが多く、治療が困難になることがあります。
ですので、一回あたりの治療を少なくしたり、回数を多くかけるようにして進める必要が出てきます。

 

 

⑤脳出血、高血圧症

 

脳の発作には、脳梗塞と脳出血があります。
脳梗塞は脳の血管が詰まる、脳出血は脳の血管が破れてしまう疾患です。
近年、脳出血は減少傾向にあります。
高血圧の治療が普及したためと言われています。

高血圧症では血管の壁に強い圧力がかかっている状況なので、血管が破れやすくなってしまっています。

 

まず、お伝えしたいこととして、体調によっては歯科治療が出来ないことがあるということです。

脳出血が起こった原因である高血圧症の治療が不良であれば、治療を行うことを見合わせなければなりません。

 

 

また、歯科治療における痛み、緊張などのストレス、麻酔薬の作用などで血圧が高まり、脳出血が引き起こされることを考慮しなければなりません。

 

また、脳梗塞と同様、脳出血の後遺症でむせやすくなる方も多いです。
治療ではお口の中でお水を使うことが多く、治療が困難になることがあります。
ですので、一回あたりの治療を少なくしたり、回数を多くかけるようにして進める必要が出てきます。