歯科治療と全身疾患④

こんにちは!
仙台市太白区大野田とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

 

歯の豆知識ですが、今回も「歯科治療と全身疾患」について説明させていただきます。

 

⑥糖尿病

慢性の高血糖状態をきたす代謝疾患です。
日本においては糖尿病患者は年々増加傾向にあります。

糖尿病が長期にわたって続くと、心臓、血管、腎臓などがダメージを受けるようになります。

 

歯科治療においてお伝えしたいこと、まずは飲んでいる薬、注射薬を教えていただきたいです。
特に、腎臓に症状が出て透析などを受けている方はその状況についても教えて下さい。

 

また、直近の血液検査の結果があれば、治療において持参いただきたいです。
血糖のコントロールが良好な場合は、通常の歯科治療は可能です。
ただ、コントロールが不良な場合は、傷口の治りが悪かったり、感染を起こしやすくなるので、治療を控えなければならないこともあります。
その目安として、血液検査の結果を見せていただくことが重要になります。
抜歯などの前には抗生物質を予め服用してもらい、血中濃度を高め感染を極力抑えることも必要になります。

 

また、低血糖症状を起こしやすい方は、申し出て下さい。
治療の時間帯なども考慮すべきですし、糖分をすぐに摂取できる状況で治療を行います。

 

歯周病と糖尿病は密接に関連しており、歯周病の治療が重要になります。
歯周病の状態が良くなることで糖尿病の数値の改善につながることがわかっています。

 

 

⑦喘息

 

喘息の方の気道は症状がないときでも常に炎症を起こしており、空気が通りにくくなっています。
炎症の起こっている気道は敏感で、刺激に対し発作を起こしやすい状態です。
また、アレルギーが関与していることが多いとされています。
治療としては炎症を抑える、薬物治療が中心になります。

 

歯科治療において注意すべき点は・・・

・もちろんですが喘息の症状が安定しているときに治療を行います
また、風邪の症状がある場合は治療を避けます。

 

・治療時には発作の治療薬を持参して下さい
治療における、口腔内での削合、飛散などの刺激で発作が誘発されることがあります。

 

・徐放性テオフィリン薬はアドレナリンを含んだ局所麻酔薬の使用で、頻脈、血圧上昇、不整脈などが生じることがあります。
必ず担当医に伝えてください。

 

・鎮痛薬で喘息の発作を起こしたことのある方は伝えて下さい
痛み止めでアレルギーが生じたことのある方、必ずお伝え下さい
通常の喘息の他に、鎮痛剤をきっかけとした喘息もあります。