歯科治療と全身疾患⑤

こんにちは!
仙台市太白区大野田とみざわ駅前歯科、院長の相澤です。

 
11月になり、気温も下がり、すっかり秋らしく、というか冬の訪れも感じられるようになりますね。
仙台は2,3年に一度くらいしっかり雪がつもりますので、タイヤの準備なども必要ですね。
(何年かに一回は全く積もらない年もありますが・・・)

さて、今回の歯の豆知識ですが、「歯科治療と全身疾患」について続けて説明させていただきます。

 

⑧腎臓の病気の方

腎臓は体の中の老廃物や塩分を尿として体外に出し、血液をきれいにする働きがあります。
また、血圧をコントロールする、体液量やイオンバランスを調節する、ホルモンを作り、体を健康な状態に保つなどのさまざまな働きがあります。

腎臓の病気として代表的なものは
急性腎炎症候群
慢性腎炎症候群
ネフローゼ
などが挙げられます。

疲れやすかったり、動悸があったり、
貧血、からだのむくみなどの症状もあるかと思います。

歯科治療においても、気をつければならないことは多いです。

患者さんにお願いしたいこととして・・
血液検査の結果を確認させてもらうと安心です。

歯科治療、それに伴う投薬の際に参考にさせてもらいます。

また、その投薬ですが、歯科で処方する薬は鎮痛剤、抗生物質がほとんどです。
腎臓で排泄されるものが多く、腎臓に負担をかけてしまいます。
そのため腎機能の悪化につながることがあります。
なるべく腎臓にやさしい薬をだすようにします。

また、歯科治療によって感じるストレス(疼痛であったり、緊張であったり、治療中の息苦しさなど)により、腎機能の悪化をもたらすこともあります。

人工透析を受けている患者さんの場合、内服薬の影響で出血が止まりにくいことがあり、抜歯などが必要な場合は病院の中にある口腔外科を紹介する場合があります。
また、人工透析中の患者さんは、免疫機能が低下しているため、歯科治療による感染のリスクが高まります。

⑨甲状腺の病気の方

甲状腺の主な働きとして、体全体の新陳代謝を促進するような働きのホルモンを分泌することです。
甲状腺の病気は女性の方に多いと言われています。
その病気として主に、甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症があります。

お伝えしたいこととしては、
・甲状腺機能亢進症の患者さんは局所麻酔で頻脈、ショックを起こすことがありますので、細心の注意を払って処置することはもちろん、病気の状態を担当医にしっかり伝えてください。
必要に応じ、エピネフリンの含まれていない麻酔薬を用います。

また、体調が思わしくない日もあるかと思います。
そのような場合は、無理せずに遠慮なくおっしゃってください。