歯石とは🪨

こんにちは、衛生士の富岡です🍂

気温が下がり始めて、体調が崩れやすい季節の変わり目になりましたね。睡眠と栄養を摂って、風邪を引かないように注意していきたいです😷

 

10月の待合室です。

 

今回は歯石の付着のメカニズムについて説明していきます。

 

まず歯の表面にプラークが付着します。主に細菌からなる構造物で、奥歯に噛む面の溝や歯と歯の間、歯周ポケットの内部の歯の表面など唾液が届きにくく自浄作用が及びにくい部位に形成されます。

そして、そのプラークが石灰化したものを歯石と言います。石灰化の条件が揃うと数時間で開始されます。歯石の表面は粗くなっているため、歯石の上に多くのプラークが付着します。約90%が無機質(リン酸カルシウムなど)、10%有機質(細菌由来) です。歯茎の境目から上にある歯石と歯茎の境目から中にある歯石があります。

 

歯茎の境目から上にある歯石(歯肉縁上歯石)

唾液腺開口部に近い下の前歯の裏側や上の奥歯の頬側が好発部位です。10歳代から付着がみられ、唾液由来の成分のため、白色や淡黄色で歯の一部と勘違いする方もいます。この歯石は歯の表面に対する付着性が弱く、脆いため、容易に除去できます。

 

歯茎の境目から中にある歯石(歯肉縁下歯石)

好発部位などは特にありません。歯周ポケット内に炎症があると、血漿成分中のカルシウムが歯の表面に沈着し、暗褐色から暗緑色の歯石を形成します🩸先ほどの歯石と比べ歯の表面に硬く固着し、除去が困難です。

 

 

歯周ポケット内に歯石やプラークが付着していると、歯茎が異物があると判断し歯の表面と密着してくれません。ポケット内の歯の表面を滑らかにするためには歯石取りが必要になります🫨💦

歯石を除去するためには専用の器具を使用します。超音波振動によって脆い歯石やプラークの除去やバイオフィルムの形成を防ぐことができます💧しかし硬い歯石を除去することには向いていないため、硬い歯石を除去する際は手用の器具を使用します。歯周ポケット内にできた歯石を除去する際には痛みを伴う場合があるため、麻酔を使用して行うことがあります。

 

歯科医院で歯石やプラーク、バイオフィルムを除去し、虫歯菌や歯周病菌が過ごしやすい環境を作らないように予防しましょう🪥

定期検診では歯周病検査と一緒に歯周病治療(歯石取り)をおこなっています。その方のお口の状態に合わせて期間を決めています。磨き残しや歯石が付着しやすい、歯周病に罹患している方は1〜3ヶ月を目安に行っています。まずは受診して、今のお口の状態を確認して、プラークや歯石がどれくらい付着しているのか診てもらいましょう。