乳臼歯と幼若永久歯

こんにちは。
吉岡です。
バスケットボールのワールドカップが始まりました。
フィンランドに勝利したのは、とても感動しましたね。
現在は、順位決定戦に移り、ぜひパリオリンピックの出場権を獲得して欲しいものです。

さて、本題に移ります。

乳臼歯とは、乳歯の奥歯2本のことで、幼若永久歯とは簡単に言うと生えて間もない永久歯です。
それぞれ特徴があります。
乳歯
・生えたばかりの歯は噛み合わせの面の裂孔溝が深く狭くなっています。
・エナメル質の厚さが永久歯の約1/2です。
・神経の髄角が突出していて、神経の距離が永久歯に比べて近いです。
・永久歯に比較して酸溶解度が大きいです。

幼若永久歯
・エナメル質が成熟していない。
・耐酸性に劣ります。
・形成途上のため、象牙質が菲薄です。
・フッ素、カルシウム、リンなどを取り込みやすい。

また、この時期に
・うまくブラッシングが出来ない年齢であること。
・歯が生える途中は歯茎が被ることがあり、歯磨きがしにくいこと。

これらの多くの要因によって生えたばかりの永久歯、乳歯は虫歯になりやすく、虫歯の進行も早くなります。
このようなことから、小児歯科の虫歯予防はとてつもなく大事です。

では、何をして予防するのか!

シーラントを推奨しています。
前述した通り、虫歯リスクの高い歯の溝に薬を流して虫歯予防を行います。
歯が生えてから、2〜3年の間は一般的にう蝕のリスクが1番高いと言われています。
この時期に積極的に行うことを意識しています。

処置の手順については、以前の投稿をご覧ください。

今回は、シーラント処置後のご案内をしていきます。
・シーラントを行ったからと言って虫歯にならないわけではありませんので、絶対にブラッシングを引き続き行ってください。
・歯磨き粉剤は、フッ化物を含むものをしようしてください。
シーラントにフッ素を取り込み(リチャージと言います。)持続的に歯の再石灰化を促進することができます。
・シーラント後に気になることがあれば、連絡をください。また、定期検診も忘れずにお願いします。シーラントが外れたり、かけたりすることがあります。場合によっては、歯ぎしりなどを行うお子様もいらっしゃると思います。そのような場合は、外れる可能性もあり、再度シーラント行う必要があることもあります。
・歯と歯の間は予防できないので、糸ようじをお願いします。

以上、処置後の注意事項でした。
分からないことがあれば気軽に歯科医院に聞いてみることをお勧めします。