こんにちは、吉岡です。
あたたかくなってきましたね。
最近は院内でも冷房をつけ始めています。
日も長くなり、診療終了時間もまだ明るいです。
学校検診の結果をもって受診されるお子様も増えてきました。
季節のかわりを感じますね。皆さんは新学期慣れましたでしょうか。
5月に当院も新しいスタッフを加え、6月ですが新年度のスタートを切ったように思います。今後とも宜しくお願いします。
では本日は、う蝕。いわゆる虫歯について話します。
虫歯の原因を知ることで予防ができればとおもいます。
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.齲蝕症 dental caries
歯が細菌由来の酸によって脱灰され実質欠損を伴うことです。
原 因)
・歯の感受性
・唾液の性状、量
・摂取食物の種類
・口腔清掃不良
・歯列不正
・歯の形態
・歯肉退縮
機 序)
・Streptococcus mutansが原因菌
1 強い歯面への付着能 菌体表層の付着性タンパク質抗原にて付着 酸性したGTaseにてショ糖→粘着性不溶性グルカンを
生成して付着
2 強い酸酸性能 スクロース、グルコース、フルクトースより 乳酸を産生、pHを低下させ脱灰を進める。
3 酸の停滞
不溶性グルカンが酸を停滞させ、歯の脱灰を進める。
4 持続的な酸酸性能 低pH環境でも持続的に酸酸性を行える。
好発部位)
食物残渣やプラークが停滞しやすく清掃性が悪い部位
1隣接面
2歯頸部
3咬合面の小窩裂孔
4露出セメント質 Root caries 加齢
症状、分類、治療)
→う蝕症の分類と歯髄の状態別に治療法が存在
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また内部吸収という稀に見る病態についても説明します。
歯の内部吸収 internal resorption
原因と病態:
進行性吸収で、矯正、外傷などの既往があることが多いです。
臨床症状、所見
臨床的に無症状。
吸収が歯冠部から歯頸部に発現した場合、ピンクスポット(歯質の菲薄化によって生じたピンク色の斑点)がみられることがあります。
髄室内の象牙質に生じる原因不明の進行すると歯質の穿孔を生じます。
診査:偏心投影法、コーンビームCT
治 療:直接抜髄法
歯髄や肉芽組織の徹底除去が必要。
内部吸収は、無症状のことも多いですが、進行が早い場合もありますので、ピンクスポットなど見つけた場合はかかりつけ歯科医院に受診することをオススメします。