口腔機能低下症とは?

こんにちは、衛生士の富岡です☂️

今年は梅雨入りが遅かったですね。今年の夏は昨年よりも涼しくなることを祈っています😅

 

今回は口腔機能低下症についてお話します。

口腔機能低下症とは、「加齢だけでなく、疾患や障害などの様々な要因によって。口腔の機能が複合的に低下している疾患。放置していると咀嚼障害、摂食嚥下障害など口腔の機能障害に陥り、または、機能障害をきたし、また、低栄養やフレイル、サルコペニアを進展させるなど全身の健康を損なう」ことをいいます。(日本歯科医学会:口腔機能低下症の基本的な考え方)

診療報酬改定により6月から口腔機能発達不全症と口腔機能低下症の算定を行うことになりました。それに伴い、かかりつけ歯科医の役割は「ライフコースを通じて、継続的・定期的な歯科疾患(う蝕・歯周病等)の重症化予防や口腔機能の問題に対応することにより生涯を通じた口腔の健康の維持に寄与する」と掲載されていました。(令和6年度診療報酬改定の概要【歯科】)

 

年齢を重ねると「口が渇きやすくなった、飲み込むのが上手くいかない、滑舌が悪くなった」など感じることがあるかもしれません。

それらの症状は口腔機能が低下している可能性があります。そのまま放置してしまうと食事が固いものから柔らかいものになってしまったり、飲み込みづらくなるため食事の内容が変わってしまったりしてしまうため、栄養状態も悪くなり誤嚥性肺炎やフレイルを引き起こしてしまいます。そのため、歯科医院では歯だけでなく、お口に関係する口腔機能を維持、改善していく必要があります。

 

検査内容は7つあります。(機械などの関係上、当院で行える項目⭕️と行えない項目❌があります。)

① 口腔衛生状態⭕️

舌の清潔度を検査します。舌の表面に付着している白い汚れ(舌苔)がどれくらい付着しているのかを確認します。50%以上に認められると該当します。

② 口腔乾燥❌

粘膜湿潤度と唾液量をみます。舌がどれくらい湿潤しているか機械で検査したり、ガムやガーゼを2分間噛んで唾液がどれくらい分泌しているかを検査します。

③ 咬合力⭕️

咬合圧と残存歯数を検査します。咬合圧は専用の機械を口に入れ、強く噛んでもらい200N未満だと要注意になります。残存歯数は20本未満で該当します。

④ 舌口唇運動機能❌

舌や唇の動きを検査します。パ・タ・カをそれぞれ10秒で60回未満であれば該当します。

⑤ 舌圧⭕️

舌の上に機械をおき、舌で上顎に押し当て舌圧を検査します。30kPa未満だと該当します。

⑥ 咀嚼機能❌

専用のグミを噛み、どれくらい噛み砕けたかを検査します。

⑦ 嚥下機能⭕️

飲み込むことについて10個質問し、自身が感じていることを0~4段階で当てはまるものに〇をつけ、3点以上で該当します。

 

これらの検査のうち、3項目以上該当した場合、口腔機能低下症と考えられます。

正常な数値だとしても今後低下する可能性があるため、必要に応じて検査を行うことがあります。

 

低下症の方にはトレーニングを行います。

次回ご紹介します😬👄👅