仮歯

こんにちは、歯科医師の吉岡です。
10月も終わりますね。
今年度も半分が過ぎました。
この前まで半袖でしたが、また寒い仙台の冬がすぐ来そうな気候ですね。
当院も暖房を付け始めてます。
温度調節も難しい季節なので、当院に受診で気になる際は、言っていただければと思います。

さて、本題に入りましょう。
仮歯に関して話していきます!
仮歯は、治療を進めていく上で大切な役割を持っています。
1.歯の傾斜、移動の防止
歯がないままにしておくと、そのスペースに向かって歯が少しずつ倒れたり、動いたりして、口腔内環境が変わってしまいます。
2.歯肉増殖の防止
歯と歯肉の境い目部分の歯肉が歯の上に盛り上がることで、正確な型取りが出来ません。また、型取り後、最終的な被せ物が出来上がるまで、歯肉の盛り上がりを防ぎます。
3.審美性の回復
歯がないままだと、口元の表情が変わり、発音もしずらくなり、生活に支障が出ることもあります。
前歯だと、見た目の回復が大きな意味を持ちます。
4.正常な咬み合わせの回復
あるべき場所に歯がないと、反対側だけで噛んだり、前歯で噛んだり、残っている歯に負担がかかります。
5.安定した咬み合わせの確保
虫歯や歯周病、欠損歯の放置、不正咬合などによりズレた咬み合わせを仮歯の装着と調整により、正しい顎、筋肉の動き、正しい上下の歯の接触による自然な咬合の位置に戻します。
6.被せ物の前評価
最終的な被せ物を作る前に本当にこのような形態で大丈夫であるか評価する際に使用します。
7.外部刺激の防止
神経を取ってない歯を削合した場合に関して、しみたりしますので抑制します。

○仮歯の注意事項
1.硬いもの、粘着質なものを食べない(ガム、キャラメル)
仮歯は、プラスチックのレジンという材料で割れやすく、外れやすいです。
2.仮歯で満足しない
長期間の使用を想定していませんので、長期間つけると、変色、匂いが出てきます。
3.フロスを気をつける
フロスを使う際に上に引き抜くと外れる可能性があるので、横から引き抜いてください。
4.仮歯を意識しすぎない
意識しすぎて、変な咬み合わせが癖になり顎に痛みを起こす可能性があります。

このように仮歯には、意味があり、注意も必要になります。
仮歯で満足せず、最終的なものを入れてもらってください。
外れることもありますが、その際は受診されるのが良いと思います。付け直しを行います。
仮歯に関して、分からないことがあればかかりつけ歯科医院に質問してみてください。