災害と口腔衛生

こんにちは😃とみざわ駅前歯科サポーターの西田です!

2024年の幕開けと共に、地震、航空機事故と災難から始まり、誰の心にも様々な思いがあるのではないでしょうか。
私たち東北の人間にとって、地震速報は『東日本大震災』を思い出しますね。
2011年のあの日、このとみざわ駅前歯科はまだ開業しておりませんでしたが、本院である『かさはら歯科医院』では、午後の診療が始まる前のひと時で、理事長の誕生祝いのために待合室にスタッフみんなが集まっておりました。
只事では無いことがすぐにわかる異様な揺れの中、みんなが駐車場に飛び出したあの光景を今もはっきりと覚えています。

 

歯科診療では、電気と水が欠かせません。

ライフラインがストップした数週間。。。 自分達の生活もままならないあの時期。

 

数日で復活した電気。すると理事長先生は、驚くことに診療を再開したのです。
かさはら歯科医院では、『エピオスエコシステム』という高い除菌力と安全性を有した除菌水を生成する装置を使っています。
そのタンクの貯留水を使用して、「今、困っている方」の治療をすることを決めました。
顎が外れて口が閉じれず困っていた方。強い痛みのために夜も眠れなくなっていた方。
「かさはら歯科医院さんが開いていると聞いて・・」「どこもやっていないので、助かりました〜」噂を聞きつけ来院された患者さんにとって、きっと救いになった事と思います。

きっと、今も避難所生活をされている方々にとって、歯磨きもままならない日々が続いていると思います。
そんな時に、歯磨きどころじゃないよ! と思われるかもしれません。。
でも、口腔内の衛生状態が保てないことで、様々な悪循環、身体への影響が懸念されます。
2010年に発生したチリの鉱山落盤事故で閉じ込められた坑夫たちを苦しめたのは「虫歯」だったとニュースで伝えられていました。

口腔内の細菌が増殖し、全身に与える影響は計り知れません。

歯科医療に従事するものとして、やはりそのことが気がかりでなりません。

 



災害用バックにはぜひ口腔衛生グッズも入れておくことをお勧めします!!

 

 

お口の汚れが歯周病を引き起こし→全身の健康に影響することについて日本臨床歯周病学会のHPでは以下のように紹介されています。

『歯周病の原因となるのは、歯垢と呼ばれる細菌です。歯垢は、歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の粘着物です。この歯垢は時間とともに量が多くなり、酸素が少ない状態になると歯垢の中で酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。
嫌気性菌が歯肉に攻撃を仕掛けて身体の中に侵入しようとし、身体は菌をやっつけて侵入を抑えようと攻撃します。これが、歯周病のはじまりで、歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状です。この中でも、出血は歯周病菌と白血球の戦いの証です。出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどんと歯周組織を破壊していき炎症を繰り返します。歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。
その際、炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。炎症性物質は、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与しています。
また、歯周病菌のなかには、誤嚥により気管支から肺にたどり着くものもあり、高齢者の死亡原因でもある誤嚥性肺炎の原因となっています。歯周病菌のひとつP.g菌(Porphyromonas gingivalis)がもつ”ジンジパイン”というタンパク質分解酵素はアルツハイマー病悪化の引き金をもつ可能性が示唆されています。
歯周病の予防・治療を行うことで、全身の様々な病気のリスクを下げることが可能です。日々の歯磨き・口腔ケアを見直し全身の健康につなげましょう。』

 

私自身も口腔衛生について改めて大切さを感じております。

まずは日頃からのブラッシング習慣に、担当衛生士の田口さんから教えてもらった「爪楊枝法」や歯間ブラシの使用をしっかり行い、改善していきたいと強く思う今日この頃です。