エックス線撮影で何が分かる?

こんにちは、衛生士の富岡です☘️
気温が高くなり始めてきましたね。季節の変わり目は体調を崩しやすいので、たくさん栄養を摂って備えましょうね🫸🏻😈

今回はエックス線についてお話します。
まず、エックス線とは、ドイツの物理学者レントゲン博士が発見した、電磁波の性質と放射線の性質の両方をもつ不思議な線のことをいいます。

歯科医院に受診した時に「デンタル撮ります」「パノラマ撮ります」などの言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。また、他の医療機関でも転んで捻挫したり骨を骨折したとき、人間ドックでもエックス線撮影をすることがありますね。

なぜ歯科医院でエックス線を撮影するのか、なぜ定期的に撮らないといけないのか…と思う方もいらっしゃると思いますので、詳しくお話しします。

歯科治療をする際に、おくちの中を目で直接見るだけでは虫歯の確認や根の状態を確認することはできません。そのため、エックス線撮影を行い、デンタルやパノラマをもとに外からでは分からない情報を得た上で治療を進めていきます。

デンタルとパノラマで何を確認しているのかお話ししていきます。

🦷デンタル:3~4歯分がうつる部分的なエックス線
・虫歯…歯と歯の間の虫歯などはエックス線を撮らないと気づけないことが多いです。
・歯石…歯肉で隠れている根の部分に付着している歯石
・骨吸収…歯を支えている骨(歯槽骨)が下がっているか、歯周病の進行度を確認します。
・歯槽硬線…歯周病が進行中なのか、進行を抑制できているのか
・歯根膜腔の拡大…根の周りの膜が拡大していると、噛み合わせが強い可能性があります。
・歯根破折…根が割れているか
・根尖病巣…歯の根の先に病巣(黒い透過像)があるか

🦷パノラマ:顎や鼻などの全顎がうつるエックス線
・虫歯
・歯式
・詰め物や被せ物の数
・歯を支えている骨(歯槽骨)のライン
・骨の密度で食いしばりや肥満、喫煙していることなどが分かることがあります。
・アゴの形(下顎角、下顎頭)で顎関節症や歯ぎしりの可能性が分かります。
・上顎洞や鼻腔もうつってくるため、人によっては蓄膿症の可能性も分かることもあります。
・小児の場合は、過剰歯(余分な歯)や先欠歯(先天的にない歯)、歯胚の数なども確認します。

当院ではパノラマを1年に1回撮影しています。浅い虫歯の初期段階や歯周病は痛みがなく進行するため、エックス線を定期的に撮らないと進行度が分からないこともあります。

他にも傾いている親知らずの確認や歯科矯正治療を行う際には頭部エックス線規格写真(セファログラム)やCT画像なども撮影します。