唾液が減る原因って?

 

 

どうも、とみざわ駅前歯科、院長の大島です。

今回は唾液の量が減ってしまう原因について説明していきたいと思います。

 

唾液は、自律神経からの指令が唾液腺に伝わり、血液をもとに作られます。
ですから、唾液が少なくなる原因は、自律神経の問題、唾液腺の問題、血液の量の問題など様々で、1つだけではない場合もあります。
薬の副作用でお口の渇き(口渇)がみられる場合もありますが、自己判断で服用を中止するのは危険です。
必ず医科の主治医に相談してください。

 

 

 

自律神経からの指令で唾液がつくられる

唾液が分泌される仕組みを、工場での製品加工に例えてみましょう。
唾液をつくる「工場」が唾液腺です。この「工場」で、「材料」である血液を使って、唾液という「製品」がつくられます。
さらに、「工場」を動かす「指令部」の役目は自律神経が担っており、「工場」の稼働状況と、「材料」を「工場」に運び込む量を調整しています。

唾液が少なくなる原因は、「工場」の唾液腺が傷んでいる、「指令部」の自律神経のバランスが乱れている、「材料」の血液をうまく運べていないなどがあります。
原因の特定には、唾液量の測定、唾液腺の画像検査、血液検査など、さまざまな検査が必要です。

 

 

 

唾液が減りやすい人の特徴

唾液が減りやすい人として、更年期の女性、慢性疾患や服薬の多い高齢者が挙げられます。
女性は、45~55歳ころに女性ホルモンが低下するため、閉経し、更年期を迎えます。この女性ホルモンの低下が口腔乾燥感と関連しているといわれています。
全国の女性外来へのアンケートでは、口腔乾燥、味覚障害、舌痛、顎関節痛などの訴えが多いという結果が出ています。
一方高齢になると、高血圧、脂質異常症、不眠症、頻尿などさまざまな病気を抱える方が増えます。それらの治療薬の副作用や、糖尿病や甲状腺疾患などの病気そのものによってお口の渇きが引き起こされるため、お口の乾燥を訴える方が多くなります。
さらに最近では、若年層にもストレスが原因のお口の乾燥がみられるようになってきています。
ストレスがかかると交感神経が強く働き、交感神経への刺激が唾液腺に伝わり、水分の少ないネバネバした唾液が分泌されます。
たとえば、人前で話をするときに緊張すると交感神経が優位になり、口が乾燥し、ネバつくことがあったりしますよね。

また、口渇がみられる代表的な疾患に「シェーグレン症候群」というものがあります。
これは、自己免疫疾患と呼ばれる免疫系の病気で、本来は体外から侵入してきた異物を「攻撃して体を守る」役割をもっている免疫が、自分の唾液腺や涙腺を攻撃対象と間違って攻撃してしまうために唾液腺が障害され、唾液量や涙液量が少なくなります。

 

 

 

唾液が減ってしまう原因にはいろいろなものがあるんですね。
次回は唾液の量を増やすにはどうすればよいかなど、解説していけたらと思います。