セラミック治療④

こんにちは!仙台市太白区大野田、とみざわ駅前歯科院長の相澤です。

 

今回の「歯の豆知識」では前回に引き続き、セラミックのかぶせものについて説明していきます。

 

 

『eMaxクラウン』

こちらは強度、審美性、治療費用のバランスが非常に優れています。
オールセラミッククラウンです。
金属を中に使うかぶせものと治療費用は同等です。

強度は従来のセラミックに対し、4倍以上になっています。
強度の問題がクリアできるようになってから、シェアが非常に伸びています。

金属を使っていないのでかなりの審美性を期待できる被せ物です。
ただ、個人的な印象ではありますが・・・
歯の神経の治療後、土台として金属を使っている場合は、どうしてもその金属色が透けます。
そのために若干被せたあとの歯が暗く見えてしまったりと、症例によってはお勧めしにくいことがあります。
もちろん場合によってはその土台の金属を除去して、代わりにファイバー繊維を用いた歯の色に似た土台に取り換えることも出来ます。

ちなみに歯の土台を外す処置、難しく我々歯科医師は皆、非常に神経を使って行う処置なんです。
なぜかといいますと・・・長くなりそうですね。
せっかくなので次回以降の歯の豆知識で説明させてもらいます。

このような場合には相談しながら進めさせてもらいます。

 

 

『ジルコニア−セラミッククラウン』

こちらは被せ物のベースの部分にジルコニアと呼ばれる非常に硬く強度のある材料を使いつつ、歯の自然感、審美性の鍵となる被せ物の表面はセラミックで仕上げる被せ物です。

※ジルコニアとは
ジルコニア(二酸化ジルコニウム、化学式:ZrO2)は 、ジルコニウムの酸化物である。
常態では白色の固体。融点が2700℃と高いため、耐熱性セラミックス材料として利用されている。

 

白い金属という触れ込みで歯科界に参上しました。
10年以上前にはなりますが、同業のさまざまな職種の方たちの間でこの話題で持ちきりでした。
強度の心配をしなくていいなんて!

 

ただ、逆に硬すぎて加工が大変です。
加工するための技術、器械の進歩に伴ってやっと実用化されるようになったのです。

我々が歯の形を整えて型採りをします。型採りしたものに石膏をいれて、固めて歯型にします。
そうして出来あがった模型を専用の機械で読み取り、これまた専用の機械でジルコニアを削り出します。
そこに、歯科技工士さんがセラミックで歯の形、色を仕上げていきます。
つまり非常に手間がかかり、そのためコストもかかってしまいます。
現在のところ、究極の審美を追求するのであればこの治療法になります。

次回、もうすこし補足を述べさせてもらいます。