無意識に歯を痛めつけている?!

こんにちは!
とみざわ駅前歯科 受付の小野です。

この頃は暖かいのか寒いのかよくわからない日々が続いていますね☁️季節の変わり目、体調を崩さないように気をつけたいです!

私は以前から頭痛に悩まされていて、最近頭痛外来を受診してみました。
問診や検査の結果、肩や首の筋肉の緊張から起こる「緊張型頭痛」の可能性が高いそうです。
職業柄肩こりが起きやすいのですが、私の場合は歯ぎしりや噛みしめも頭痛に影響しているようです。

当院へお越しの患者さんでも、多くの方に歯ぎしりや噛みしめの習慣が見られます。自覚のある方もいれば、全く自覚がなく歯医者で言われて気づく方もいらっしゃいます。
今回は、「ブラキシズム」と呼ばれる歯ぎしりや噛みしめについてお話したいと思います。

■ブラキシズムとは
ブラキシズムとは、上下の歯が非機能的な接触を生じている状態を言います。いわゆる「歯ぎしり」「噛みしめ」のことです。
寝ている間に起こるものと起きている時に起こるものとで、「睡眠時ブラキシズム」と「覚醒時ブラキシズム」とに分けられます。

■睡眠時ブラキシズム
睡眠時ブラキシズムは基本的には中枢性の問題であり、睡眠関連疾患と考えられています。
・寝ているときの歯ぎしり音や噛みしめの自覚がある
・歯に異常な咬耗(すりへり)がある
・起床時に咀嚼筋の不快感、疲労、痛みや顎の引っかかりがある
・強くかみしめた時に咬筋の肥大(ふくらみ)が認められる。
これらのうち複数あてはまる場合は、睡眠時ブラキシズムの可能性があります。

■覚醒時ブラキシズム
覚醒時ブラキシズムは、咀嚼や会話などの機能時以外におこる非機能的な上下の歯の接触です。「何かに集中しているときに無意識に噛みしめている」などもこれに当てはまります。
また、強い力を伴わず習慣的に上下の歯を接触させてしまう癖のことをTCH(Tooth Contacting Habit)といいます。
健常者の場合、安静時には上下の歯の間には2~3mmの隙間が空いているのが正常で、上下の歯が食事や会話などの機能で接触する時間は1日約20分程度とされています。意外と短いですね。上下の歯を長時間にわたり接触させ続ける習慣が身についてしまうと、筋疲労が生じて顎関節の原因にもなるとされています。

■ブラキシズムによる悪影響
ブラキシズムにより歯や口の周りの筋肉に負荷がかかり続けると、様々な悪影響がでてきます。
・歯がすり減る、割れる
・知覚過敏になり歯がしみる
・詰め物や被せ物が外れる、破損する
・歯周病を悪化させる
・顎関節症
・肩こり、頭痛 など

■ブラキシズムへの対策
対策は睡眠時ブラキシズムと覚醒時ブラキシズムで異なります。

睡眠時ブラキシズムでは、
・歯の保護のため睡眠中にマウスピース(ナイトガード)を装着する
・噛みしめる力がかかりやすい横向き寝や高い枕を避ける
・布団へは不安事などを持ち込まず、入浴やストレッチなどでなるべくリラックスして眠りにつく。

覚醒時ブラキシズムでは、
・上下の歯が触れていると気づいたら、意識的に離す習慣をつける
・目につくところに「噛みしめない!」など付箋を貼り気づきやすい環境をつくる

などがあります。

ブラキシズムは決して珍しいものではありませんが、想像以上の負荷が歯やお口周辺の筋肉にかかっています。
自分もそうかも?と気になった方は、いつでも気軽にご相談ください🦷